“どのタイミングでプレイヤーレベル8に上げたらいいのか”というのはTFTをプレイして少し時間がたったプレイヤーさんが最も悩む問題の一つかと思います。
これは、個人的にTFTの勝つための3大要素(配置・構成・経済)の中の構成と経済の2つに関わってくるもので、レベルを上げるタイミングを失敗したことによって一気にHPを減らし、最下位になってしまったということはよくあるかと思います。レベルを上げるタイミングが早すぎれば★2ユニットを作るゴールドが足らない、しかしレベルを上げるタイミングが遅すぎれば今度は全てのゴールドを使っても高ティアのユニットの★2が作れないという状況に陥ってしまいます。
何度か記事にて紹介しているラッシュ8、名前の通りプレイヤーレベル8まで駆け上がるという戦法なのですが、これがなぜトッププレイヤーが意識することが多いのかについて客観的な視点から掘り下げていこうと思います。
※この記事はパッチ10.2時点のものです。各種排出確率やユニット数とチャンピオン数はアップデートによって変動します。
ラッシュ8とは
- ゴールドはカードよりもレベル優先
- 利子よりも連勝ボーナスを優先する場合もあり
- 自然にショップに並んだユニットに依存
ラッシュ8とは、他プレイヤーよりも早くレベル8に到達し高ティアのチャンピオンを獲得することが目的です。もちろん、レベル8に到達するまでにゴールドはカードではなくレベルに費やすことになります。ラウンドごとにショップに並ぶユニットにはリロール分のゴールドが必要ないため、これらのユニットを使ってある程度でも構成が完成していないと難しいです。
最大限レベルにゴールドを費やすことができる場合は限定されていて、自然に手札にそろったユニットが悪ければ自滅します。
メリット
- 高ティアのチャンピオンを高い確率で入手できる
- 他プレイヤーが欲しいユニットを奪える
- 高ティアによるごり押しが可能
デメリット
- 失敗すると自滅する
- 序盤のカード運がないと難しい
- 低ティアのユニットが必要な構成は難しくなる
- ハイパー構成が強いパッチでは弱いかも
- ティア4・5のユニットの強さに依存
デメリットも多数あります。このラッシュ8は、いわゆるハイパー系の構成が強いパッチだと難しいかもしれません。現在のパッチ10.2はハイパー系の構成が少なく、ゲームスピードが遅いため有効です。また、高ティアのユニットのバフやナーフにも影響されます。
各ティアの排出確率表(読み飛ばし可)
Patch10.3 レベル | Tier1 | Tier2 | Tier3 | Tier4 | Tier5 |
1 | 100% | 0% | 0% | 0% | 0% |
2 | 100% | 0% | 0% | 0% | 0% |
3 | 70% | 25% | 5% | 0% | 0% |
4 | 50% | 35% | 15% | 0% | 0% |
5 | 35% | 35% | 25% | 5% | 0% |
6 | 25% | 35% | 30% | 10% | 0% |
7 | 20% | 30% | 33% | 15% | 2% |
8 | 15% | 20% | 35% | 24% | 6% |
9 | 10% | 15% | 30% | 30% | 15% |
合計枚数 | 29枚 | 22枚 | 16枚 | 12枚 | 10枚 |
★3の限界 合計 / 9 | 3体 | 2体 | 1体 | 1体 | 1体 |
表の説明
- 合計枚数:プール内に存在する同じチャンピオンの枚数
- 例えばティア5のシンジドならば10枚存在するということです
- ★3の限界:全プレイヤー合わせて★3ユニットを作れる上限値
- 例えばティア5のシンジドを★3にするためには「シンジドが9枚」必要になります。シンジドが9枚無くなると、プール内にはシンジドが後1枚になる=★3が作れる限界は1体まで。
例えばプレイヤーレベル9では、最高ティアであるティア5のユニットは10%の確率で排出されます。現在のレベルの排出率はゲーム内で確認できます。最新のものはこちらに更新予定です。
この表を見てもなんのこっちゃ分からないと思うので、もう少し具体的な数字に変換してみます。
各レベルでオールインしたときの期待値目安
オールインとは全てのゴールドを使い切ることです。25回リロールした(50ゴールド)と仮定して目標のユニットを何枚入手できるかと言う期待値を計算してみます。
Patch10.3 レベル | Tier1 | Tier2 | Tier3 | Tier4 | Tier5 |
1 | 9.61 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 |
2 | 9.61 | 0.00 | 0.00 | 0.00 | 0.00 |
3 | 6.73 | 2.40 | 0.48 | 0.00 | 0.00 |
4 | 4.80 | 3.36 | 1.44 | 0.00 | 0.00 |
5 | 3.36 | 3.36 | 2.40 | 0.62 | 0.00 |
6 | 2.40 | 3.36 | 2.88 | 1.25 | 0.00 |
7 | 1.92 | 2.88 | 3.17 | 1.87 | 0.35 |
8 | 1.44 | 1.92 | 3.36 | 3.00 | 1.07 |
9 | 0.96 | 1.44 | 2.88 | 3.75 | 2.67 |
Champions | 13体 | 13体 | 13体 | 10体 | 7体 |
*抜粋:レベル7で25回リロールして入手できる同じティア4ユニットの期待値は1.87体
表の説明
- 計算式:排出率 / チャンピオンの種類 * ショップの枠数(5)
- *注意事項:自分や他プレイヤーの盤面の状況で期待値は変動します
- 自分や他人が目的のカードを入手すると数字は低くなる
- 他人が目的のカード以外を入手すると数字は高くなる
- 自分や他人のショップにカードが並んでいる状況でも排出率は変動する?
- オールイン:すべてのゴールドを使い切ること
- カードのリロールに使うゴールドを50と仮定して期待値を計算しています
この数字は変動します。他人が目的のチャンピオンを入手していれば期待値は減りますが、逆に誰も入手していないチャンピオンならば期待値は上がります。本当はたぶん階乗などを使った複雑な計算式になると思うのですが、カードゲームという仕様上大きく省略しています。
例)レベル8オールインでオラフが何枚くらい入手できるか
- レベル8でのティア4の排出率は24%
- ティア4のチャンピオンは10種類
- オラフの排出率は24% / 10種類 = 2.4%
- リロール25回のオールインと仮定
- オラフの排出率2.4% × 25リロール × ショップの枠5か所 = 3枚
表の数字は、レベルごとにオールイン(25回のリロール)したときに狙ったユニットが何枚くらいでるかという数字の目安です。これはざっくりとした数字なのですが、レベル8でティア4のオラフは大体3枚くらい引けます。実際の数字は変動する(注意事項参照)のですが、レベル8でオラフが0枚の状況でオールインしたとしても、オラフ★2が作れるかもというレベルということですね。
レベル8に上げるタイミング(ティア4キャリー構成)
レベル7でティア4を狙うのはリスキー
表の数字(緑部分)を見ていただいたら分かるかと思いますが、プレイヤーレベル7でオールインでティア4を狙うのはリスキーということが分かるかと思います。レベル7オールインでティア4の期待値は1.87枚なので、例えオールインしたとしても、★2が作れる期待値は低いという事です。
つまり、アッシュキャリーのレンジャー構成・オラフキャリーのバーサーカー構成・ルシアンキャリーのライト構成など、ティア4のユニットをダメージキャリーにする場合は、早めにレベル8に上げるか保険として別のユニットを用意する必要があるという事です。
レベル7~8の立ち回り方
- HPを犠牲にしてレベル8を目指す
- サブキャリーに十分なアイテムを持たせる
- ティア3以下の代替キャリーを用意する(ランダムユニット)
- キアナ
- アジール
- キンドレット
- ザイラ
- …
- レベル8は一旦諦める
レベル8に到達するためのレベル7の立ち回りの一例です。
まずは、HPを犠牲にしてレベル8に上げるという方法です。これは、序盤に勝ち越していないと出来ません。1回の負けでHPが15くらい減るかもということを考えれば、HPが最低でも50以上くらいは確保しておいた方が安全かと思います。また、レベル8に上げたとしてもリロールできるゴールドが無ければ意味が無いので、よっぽど構成のアップグレードが重要でない限りは残りゴールドを確保したうえでレベルを上げる必要があります。
構成によって誰がメインキャリーになるかは変わるので一概には言えませんが、★1のユニットにアイテムを全てスタックさせて負けるというのは非常に残念な状況です。★1のユニットのHPは★2の半分程度です。これはスペルがかすってすぐデスする程度の耐久力しかないので、ランダムターゲットのスペルを持っているシャドウやメイジ・サモナー、後衛に飛び込んでくるアサシンなどに瞬殺されることも多々あります。
ランダムキアナ
ティア4のキャリーをレベル7で★2にすることは難しいことは先ほど紹介しました。つまり、安全策はサブキャリー、もしくは解体前提のキャリーを用意しておく必要があるという事です。
サブキャリーは構成によってさまざまで、バーサーカーでいえばサイオン・レンジャーでいえばキンドレット・デザートやサモナーならアジールなど構成によって変わりますが、構成によって関係のないユニットを使うという方法もあります。特にお勧めしたいのがキアナで、彼女は高いスペルダメージと優秀なスタンスペルを持っています。
もしHPが低く、ユニットのレベルも足りていないのであればレベル8は諦め4位以内を目標に生き残る選択をとる方がランク上げには有効ですね。
※これらの判断はなかなか難しいですけどね。
相手の構成を確認することが大事
どの構成にも言えることなのですが、他人の構成をよく確認することが勝つために重要です。画像はとある一戦の結果ですが、下位の構成はまさに同じ構成を目指したことで負けたと言えます。
パッチ10.2で強い構成と言えばオーシャンメイジ・ライト・レンジャーですが、大きくナーフされたブレードマスターが4位に食い込んでいます。これは構成が被って負けてしまったプレイヤーよりも上手いプレイではないでしょうか。
空いている構成
また面白いことに、オラフやカジックスというティア4のキャリーユニットが誰一人使っていないという不思議な状況にもなっています。レンジャーやオーシャンメイジがあふれている状況で不利なバーサーカーはオススメできませんが、カジックスキャリーのアサシン構成を使うプレイヤーがいたら状況は大きく変わっていたと思います。
連勝ボーナスを獲得しているプレイヤーを対策
連勝しているプレイヤーは、右のアイコンが燃えています。特にトッププレイヤーで連勝中の方と同じ構成を狙うのは最も避けたいことで、ゴールドの差も・カードの差も広がっていくことがほとんどで勝率は大きく下がります。もし、自分が2番手~3番手くらいなら、トッププレイヤーへの対策(シナジーやアイテム)をしておくことで逆転勝利を狙うことができます。
いま述べたことはあくまで結果論ですが、途中で誰がどの構成を目指すかということを確認しておくことで構成被りによる負けは減らすことができると思っています。