2019年もあと少しになりました。今年はチームファイトタクティクス元年で歴史自体は長くないのですが、ベータシーズンであったセット1も終了し、本格的に始動しています。一部では大会も開催されて、来年のさらなる盛り上がりにも期待しています。
さて、簡単ではありますが2019年のTFTを振り返りたいと思います。
セット1(ベータシーズン)
TFTはセット1・セット2…という大きな区切りがあり、登場チャンピオンが大きく変わります。というのも、カードゲームという性質があるゲームの為カードの種類を増やすことでゲーム性が大きく変わるからかと思います。
セット2からプレイを始められた方は新鮮かと思いますが、セット1では今では見慣れないチャンピオンが多数存在していました。現在でも残っているセット1とセット2どちらにも登場しているチャンピオンは少数で、数体しかいません。
さて、セット1ローンチ時のパッチ9.13からTFTを振り返っていきましょう。
パッチ9.13 TFTローンチ
TFTはパッチ9.13にて正式にベータ版(テスト版)としてローンチされました。今のセット2では登場しなくなったシナジーやチャンピオンも多数存在し、懐かしいなと思うプレイヤーさんも多いのではないかと思います。TFTがローンチした時のシナジーとチャンピオンを振り返ってみたいと思います。
パッチ9.14 ツイステッド・フェイトの登場
このパッチにて、新チャンピオンのTFことツイステッド・フェイトが登場しました。シナジーは、パイレーツとソーサラーです。彼は後々ヴォイドソーク構成の核として一つのメタを築くのですが、実装直後はあまり使われないチャンプでしたね。
新チャンピオン
- ツイステッド・フェイト(パイレーツ・ソーサラー)
ソラリニンジャアサシンの氾濫
この時代の簡単に勝てる構成として、アイテムのソラリのロケットを複数スタックしたニンジャアサシン構成がありました。セット2のソラリにはシールドに制限時間があったのですが、このころは制限時間はありません。
たっぷりシールドを抱えた忍者とアサシンが飛んで行って、敵をなぎ倒すそんなイージーゲームとなっていて、全8プレイヤーの内半分以上がニンジャアサシンを取り合うなんて場面もよくありました。ソラリは強すぎたため、パッチの途中で大幅にナーフされています。
RFCボリビアの台頭
通常攻撃が複数の敵に跳ね返って追加ダメージを与え、通常攻撃時効果を与える
ボリビアはセット2でも生き残っている数少ないチャンピオンの一つですが、セット1の頃はスペルが違いました。今のオラフと近いところがあり、マナがたまると両手が光り、それ以降ずっと攻撃が敵を跳ね返って複数体に当たるものでした。
このスペルとアイテムの射程が倍になるラピットファイヤキャノン(RFC)の相性がとてもよく、本来であればタンクであるボリビアが味方タンクの後ろから倍になった射程を活かしアタックダメージキャリーとして敵を倒していくというシュールなプレイが大流行していましたね。マナを吸収するデーモンを付与するダーキン装備のボリビアなんて使い方も。
パッチ9.15 ヴォイドの時代の始まり
TFTセット1の歴史はパッチ9.15にて大きく変わったと言えます。主役はヴォイドで、以前はおまけ程度の効果だったのが、確定ダメージを与えるという最強クラスの性能に変更されました。
ヴォイド特性ボーナス:全ユニットが相手の物理防御を50%無視する ⇒ ヴォイドユニットが確定ダメージを与えるようになる
特にパッチ9.15実装直後は、チョガスをキャリーにしたヴォイドソーク構成が人気となっていました。チョガスのスペルダメージはレベル2で500もあり、さらにデスキャップを装備することで範囲確定1000ダメージを優に超えます。この一撃がレンジャーやソーサラーの後衛全てを一撃で倒してしまうなんてこともありましたね。チョガスはパッチ内でナーフされています。
ドラゴンの100%魔法耐性のナーフ
ドラゴン:魔法耐性100% ⇒ 魔法耐性83%
今思えば異常なシナジー効果ですが、かつてドラゴンシナジーは魔法攻撃を100%無効化するものでした。ドラゴンはソーサラー(セット2でいうメイジの位置のシナジー)のハードカウンターで、ソーサラー構成にいくとドラゴン構成にはほぼ勝てないという異常な状況が多く起きていました。
このパッチ以降、ドラゴンシナジーやアイテムのドラゴンクロウはどんどんナーフされていきます。
パッチ9.16 へクステックの登場
パッチ9.16にて新シナジーのヘクステックが登場しました。ここで登場した新チャンピオンは以下の通りです。
新チャンピオン
- カミール(ヘクステック・ブレードマスター)
- ジェイス(ヘクステック・シェイプシフター)
- ヴァイ(ヘクステック・ブローラー)
- ジンクス(ヘクステック・ガンスリンガー)
この辺りのシナジーは、セット2になるまでの期間が近く登場してすぐ消えたシナジーの一つです。
ノーブル全盛期
ノーブルのシナジー効果は、物理防御力と魔法防御が上がり、攻撃ごとにHPが回復できるという防御型のものです。
この時期はノーブルがとても強く、揃えれば最強という構成になっていました。ティア5のケイルが引けるかどうかが鍵となっていましたが、ノーブルを目指すプレイヤーは多く、ケイルの奪い合いで負けたというプレイヤーさんも多くおられるかと思います。
ノーブル×ジンクス
特に特徴的で強かった構成の一つにノーブルジンクス構成がありました。ノーブル構成に足りない火力をジンクスの単体性能で補うという強引な構成でしたが、新キャラであったため性能以上に人気な構成となっていましたね。
ちなみにこのころはガンスリンガー構成にはまっていて、セット2でいうレンジャー6構成並みの諸刃の剣構成が好きでよくやっていましたね。
パッチ9.17 パンテオン登場
TFTのセット1で、最も壊れ性能であったチャンピオンの一人であるパンテオンが登場しました。パンテオンは、ティア5でドラゴンとガーディアンを持つ鉄壁組み合わせのシナジーを持つことに加えて、回復阻害である範囲炎上スペル持ちという異常なものでした。それに加えてステータスも全てがトップクラスという抜け目のないチャンピオンで、同パッチ内にてナーフされています(パンテオンの影響でガーディアンまでナーフ)。
新チャンピオン
- パンテオン(ドラゴン・ガーディアン)
韓国発祥らしいハイパーヴォイドアサシン(9.17~9.18)
TFTの1時代を気付いたハイパーヴォイドアサシン構成がこのパッチにて生まれました。私がハイパー構成というものを意識するようになったのは、この構成が初めてです。この構成はTFTの最も人気な地域であるKRサーバーにて生まれ全世界的に大流行した構成です。
Void sinsの特徴
- レベル3カサディン
- ハイパーロール必須
- ゴーストブレード必須(アサシン付与のため)
この構成は、NAサーバーでは「Void sins」や「Kassasins」などの愛称にて呼ばれるほど人気で、圧倒的な構成となっていました。多くのプレイヤーは、インティング行為をしてHPをワザと削り、この構成のためだけに「へら」を集めに行ったものです。
この構成はパッチ9.19にてヴォイドの仕様が変わることで終了します(ヴォイドは別の形でまた復活するんですけどね…)。
イヴリンキャリーメタ
このパッチで忘れてはいけないのはイヴリンです。ニンジャアサシンメタの時などは、外されるアサシンの有力候補ともいわれていたイヴリンが輝きだします。
イヴリンキャリーの条件と特徴
- デーモン必須
- アイテムは、ガンブレード・ドラゴンクロウ・ガーディアンエンジェル
- HPの低い相手にダメージが跳ね上がるスペルが大活躍
彼女は、パッチ9.16にデーモンの仕様が変わり、マナを焼き尽くした分ダメージを与える効果からマナ吸収に変わったことによって生まれたのだと思います。しかしながら、イヴリンキャリーが大流行したのはパッチ9.17で、このタイムラグが少し不思議ではあります。
このアイテムを揃えたイヴリンは化け物で、1体で敵全てを倒すなんて場面もありました。
イヴリンキャリーのショートムービー
TFTを始めたての頃は全く分からなかったのですが、今思えば「なぜニンジャアサシンでイヴリンが弱かったのか」…答えはシナジーの相性でしたね。
パッチ9.18
TFT9.18は大きな変化はなく、パッチ9.17にて流行ったヴォイドアサシンなどが強かったパッチです。
ヨードルキラーのワイルド
ワイルド(4):全味方ユニットは通常攻撃するたびに攻撃速度が12%上昇する(最大5スタック) 加えて、全ユニットの通常攻撃が必中になる
TFTの黒歴史の一つとだったのではないかと思っているのがワイルドの仕様変更です。ワイルドを4体編成にすると、攻撃が必中になり回避することができなくなりました。ハードメタであったヴォイドアサシンのカウンターとして、ヨードルが健気に頑張っていたのですが彼らを闇に葬ってしまったのがこのワイルドの仕様変更です。
アサシンのカウンターであるヨードルは、ワイルドアサシンになることで立場がひっくり返るのです。
弱キャラと言われ続けたTFとリサンドラがメタに
ずっと弱いと言われ続けていたツイステッド・フェイトとリサンドラがこのパッチにて、光を浴びます。セット2でいうとエイトロックスのような立ち位置で、カードが揃っても捨てられるそんなリサンドラ・TFはもう居なくなりました。
ツイステッド・フェイトサポートのヴォイドソーク構成
TFは、ヴォイドソーサラー構成のマナ供給役として輝きだします。彼のスペルは、3分の1の確率で味方にマナを供給してくれます。セット2でいうとオーシャンシナジーのような感じですね。
彼が供給したマナによってチョガスなどのヴォイドチャンプがスペルを詠唱し、敵を倒していくという新しい構成でした。
上位互換のアニビアを超える可能性を持つリサンドラ
リサンドラは、前パッチまではエレメンタリストシナジーの上位互換であるアニビアを引くまでのただの駒でした。手札にアニビアが来たとたん、フィールド上にいるリサンドラは速攻売られ、レベル1のアニビアに置き換えられるという場面をよく見ましたが、このパッチから少しづつリサンドラの評価が上がります。私自身もリサンドラが好きで、「リサンドラを見直そう」という記事で地道に彼女の広報活動をしていたのは懐かしい思い出です。
彼女のスペルは広範囲かつスタンを持つ高性能のものです。加えて非ターゲット状態になる効果も備え持つティア2では考えられない優秀なスペルを持っていました。
後半へ続く
これにて振り返りの記事の前半を終了します。パッチ9.19~9.24でも大きな変動があるのですが、気になる方は次の記事もご覧いただけたら幸いです。