TFTはパッチ10.9あたりからエッグロール構成、つまりは1コストキャリー構成が台頭してきてメタになっています。しかし、反対に4~5コストのユニットをメインに戦う構成のバリエーションを増やしておくことも大事で、むしろ安全にランクを上げられるのは後者だと考えています。
今回の記事では、苦手な構成や使ったことのない構成があるという方向けのもので、構成全体について考えるものではありません。いわゆるテンプレート構成は沢山あるのですが、その重要な3~4体だけを覚えようというものです。
※この記事はパッチ10.10時点のものです。
ファスト8とは
ラッシュ8、ファスト8などと色々な呼ばれ方がありますが、これはリロールにゴールドを多く使うハイパーロールとは反対にレベルにゴールドを多く使う戦略のことです。
ハイパーロール系の構成に比べて、前半から勝利ボーナス・連勝ボーナスを取りやすいのがファスト8構成です。
拾ったアイテムに従ってキャリーを決める
このゲームは、アイテムのほとんどが中立モンスターからのドロップ品でランダム性が高いです。序盤に方向性が決まるハイパー構成との大きな違いはアイテムが偏った時に逃げ道がある点です。
3位以内を目指す
TFTは4位以上を取ることでレートが上がります。たとえ1位が取れなくても、安定して4位以上を取れるのであればチャレンジャーまで到達することも可能です。
TFTの経済について
TFTは拾ったゴールドや基礎収入の他に以下の3つのボーナスによってゴールドを追加で得ることができます。拾うゴールドや基礎収入はどうしようもないのですが、以下の3つはプレイスキルで取りに行くことが可能です。
利子ボーナス
- 10ゴールド → +1ゴールド
- 20ゴールド → +2ゴールド
- 30ゴールド → +3ゴールド
- 40ゴールド → +4ゴールド
- 50ゴールド → +5ゴールド
多くの方が一番意識しやすいのが利子ボーナスかなと思います。これはとてもシンプルで、自分の手持ちのゴールドが多ければ多いほど利子がもらえます。
連勝・連敗ボーナス
- 2~3連 → +1ゴールド
- 4連 → +2ゴールド
- 5連以上 → +3ゴールド
5連勝と5連敗以上で最大の3ゴールドが得られます。強く意識したいのが連勝ボーナスの方です。
勝利ボーナス
- 勝利すると1ゴールド
スノーボールゲーム
ボーナスは取りに行くものです。現実世界でも言えそうな言葉ですが、TFTのボーナスも狙いに行って取るプレイスタイルによって序盤からリードを作り、そのリードをどんどん増やしていくことができます。LOL用語でスノーボールというものがあるようですが、正にそれですね。序盤で作ったリードを雪だるま式にリードを大きくしていこうという感じです。
例)4連勝中で残りゴールドが50ゴールド
- 負ける
- 収益5ゴールド
- 詳細:利子+5 / 連勝ボ +0
- 勝つ
- 収益11ゴールド
- 詳細:利子+5 / 連勝ボ+5 / 勝利ボ +1
- 勝ちに行く(20ゴールドをレベルに使う)
- 収益9ゴールド
- 詳細:利子+3 / 連勝ボ+5 / 勝利ボ+1
4連勝中で残りゴールドが50だとします。次のラウンドで得られる利子ボーナスは最大の5ゴールドですが、ここで負けると連勝ボーナスは消えてしまいます。しかし、20ゴールドをレベルに使い、敵に1体の数的有利を作ることができれば勝てる確率は高くなります。ここで勝てれば結果的に+9ゴールドのボーナスを得られます。
もちろん50ゴールドを残しつつ勝てれば+11ゴールド得られるのですが、より確実に+9ゴールドを取りに行くというのが今回紹介したい考え方です。
負けて失うのはボーナスだけではない
言わずもがなですが、負けて失うのは連勝ボーナスと勝利ボーナスだけでなく、HPを失います。過去にはわざと負けるインティング行為が流行ったこともありましたが、アプデによって何度も否定されてきたプレイなのでインティングメタが戻ってくる可能性は今のところ低めです。
連勝ボーナスを取りやすいのは序盤だけ
序盤は多くのプレイヤーはリロールにゴールドを使うことはありません。構成がいい感じになるプレイヤーは少なく、数的有利を作ることで連勝ボーナスが取りやすいのはこの時間帯です。
他のプレイヤーが強くなる時間帯
- ハイパーロールプレイヤー:ステージ3-1
- スローロールプレイヤー:ステージ3後半から4前半
- ファスト8プレイヤー:ステージ4の中盤から後半
序盤は重なったユニットをメインに使う
序盤はシナジーは強く意識せず、重なったユニットをメインに使うといいかと思います。レベルを上げるタイミングは、以下の通りです。
- 重要な構成のアップグレードが可能な時
- 連勝ボーナスをキープできそうな場合
ケイル構成

アイテム・リカーブボウが多いときに視野に入れる
ケイルは素材のリカーブボウがかなり重要です。グインソーレイジブレードが作れるのなら最低ボウは1個、最大で3つ使うアイテムビルドもあります。
ディフェンシブアイテムはトラップクロウでも悪くはないですが、ガーディアンエンジェルとクイックシルバーが一つ抜きんでていると思います。
ケイルの特徴
- マナが溜まると変身し、通常攻撃が範囲攻撃になる
- ダメージアイテムはロッド・ボウ系
- ディフェンシブアイテム
- ガーディアンエンジェル(1回復活)
- クイックシルバ―(妨害無効)
ケイルは攻撃回数がダメージに大きく依存するユニットです。攻撃回数を増やせるボウ系が最も向いているアイテムで、範囲ダメージがマジックダメージなのでロッド系のアイテムも向いています。
変身が早くなるマナ系のスタティックシヴ・ハンドオブジャスティスはベストな選択ではないですが、使えます。
必要なシナジー
- 3ブレードマスター
- シェン
- イレリア
- ザヤ
- 2クロノ
- シェン
- ウーコン or スレッシュ or ブリッツ
- 2ヴァルキリー
- ミスフォーチュン
- (カイサ)
ケイルに必要なシナジーはこの3つです。シェンが最も相性がよく、クロノとブレードマスター両方を持っています。ヴァルキリーがあれば更にダメージが上がりますが、優先度的にはフロントラインを担えるクロノ・ブレードマスターから作るのが安全です。
ミスフォーチュンが第2キャリー
ケイル構成はミスフォーチュンを完成させることで更に強くなります。ミスフォーチュンはティア5ユニットなので、最低でもレベル8でなければ揃えることは難しいです。
ミスフォーチュンの完成条件
- ロッド系アイテム
- ティア系アイテム
- 保険アイテム
- クイックシルバ―
- トラップクロウ
- マーセナリーアイテム×3
ミスフォーチュンは、通常のアイテムの他にマーセナリーアイテムが必要になります。この全てが揃えばケイルを超えるキャリーになります。可能ならばレベル9、そして大量のゴールドが必要になるので、残りゴールドが少ないときは注意が必要です。
イレリア構成

グローブアイテムがあるときに目指す
イレリアのおすすめアイテムは、インフィニティエッジ・ラストウィスパーのこの2つが大きく飛びぬけています。このどちらかが作れた辺りから視野に入れておくといいかなと思います。
※このアイテムの組み合わせは同じ4コストのジン・ジンクスなどでも使えます。
イレリアの特徴
- スキルでキルすると即時に再発動する
- スキルで1ショットキルできるよう最大ダメージをいかに上げるか
- 近接攻撃ユニット
- ソード・グローブアイテム優先
- ディフェンシブアイテムは無くても可(あればGA)
イレリアはスキルで敵を1ショットしたときに即座に次のスキルが再発動します。イレリアのダメージはこのキルの連鎖によって大きく上がるので、いかにスキルの1発のダメージを上げるかが重要になります。ダメージ以外にも一気に数的有利が作れる点も優れています。
最も効率的な上げ方はクリティカルダメージを上げることで、インフィニティエッジがその役を担います。しかし、アイテム・ブランブルベストやシナジー・ヴァンガードによって大きく軽減されてしまうので、それらの対策としてラストウィスパーも同時に装備しておくのが望ましいです。
必要なシナジー
- 3サイバー
- フィオラ
- ヴァイ
- エコー
- …
- 3ブレードマスター
- フィオラ
- シェン
- ザヤ
イレリアが最初に欲しいシナジーはサイバネティックです。サイバーシナジーによって通常攻撃力が上がり、最大ダメージが上がります。近接攻撃ユニットのためサイバーシナジーの追加HPは地味に助かります。
イレリアの苦手な敵に注意
- リヴェル構成(流れ者)
- メックパイロット構成
イレリアは敵を1ショットキルできることでダメージが上がり、数的有利を作れます。しかし、メックパイロットやリヴェル構成がカウンターとなり攻略するのに苦労します。
メックは高いHPと防御系アイテムをスタックしていることが多く、イレリアのターゲットがメックに向いたときに大きく時間をロスしてしまいます。リヴェルも似たような理由で、シールドが消えるまでの間でキルの連鎖は起きにくいです。
イレリアは近接ユニットで敵からの被弾を受けやすい点は否めないのですが、3スターになった時の爆発力は秘めています。
ジンクス構成

ブラスターアイテム、もしくはソード系アイテムが揃った場合に目指す
ジンクスはブラスターシナジーを持っていて、通常攻撃が一定回数ごとに拡散します。拡散した追加攻撃にはOn-hit効果が適応されるので、通常攻撃に効果が乗るアイテムが効果を発揮します。
拡散ダメージ自体のダメージを上げるためにソード系アイテムでも可です。
ブラスターアイテム
- レッドバフ(炎上付与)
- ジャイアントスレイヤー(HPに比例した追加ダメージ)
- ソードブレイカー(武装解除デバフ)
- ラストウィスパー(防御力を下げる)
これら全ては拡散した追加攻撃でも発生します。ブラスターアイテムとよく呼ばれます。ソードブレイカーは直接ダメージに関わりにくいので優先度的には低めです。
ジンクスの特徴
- マナ無し
- テイクダウン(キルもしくはアシスト)でスキル発動
- 射程短め
- ブリッツとの相性抜群
ジンクスがダメージを出すためには、キルもしくはアシストが必要になります。他のユニットと大きく異なり、これが取れるかどうかでダメージが大きく上下します。
射程が短いので、場合によってはラピットファイヤキャノン(射程を3倍にする)もありです。
配置でテイクダウンを取る
ジンクスのスキルの発動条件は”テイクダウン”です。他のユニットのようにマナが溜まってスキルが発動すればダメージがでるというものではありません。
この働きを補ってくれる優秀なユニットがブリッツクランクで、戦闘開始時に引っ張ったユニットに味方のターゲットを向けます。複数の味方のターゲットが移った敵をキルすることで1回目のテイクダウンが発動しやすくなります。
ブリッツがいない場合もどのようにテイクダウンを取るか考える
- ジンクス1キャリーは難しい
- 味方のターゲットがばらけ過ぎないようにする
ジンクスのテイクダウンは非常に重要です。アシストでも発動するので、ジンクスの拡散ダメージが当たったユニットを味方ユニットがキルすることでも発動します。
必要なシナジー
- 2ブラスター
- ミスフォーチュン
- グレイブス
- エズリアル
- (3リヴェル)
- マルファイト
- ジグス
- ソナ
- …
ジンクスは配置とアイテムでダメージが稼げるので、基本的に必要なシナジーは2ブラスターのみです。枠に余裕がある場合は3リヴェルを編成しておくといいかと思います。
ジン構成

サブキャリー、もしくは序盤に重なった時に
ジンに向いたアイテムはもちろん存在するのですが、ジンはアイテムが無くても強いという変わった特徴があります。ジンの攻撃力とスキルの倍率は異常に高く、攻撃力は全ユニットでぶっちぎりの1位、スキル倍率は同じ4コストユニットのイレリアの約1.4倍あります。
もちろんジンのスキルダメージは、通常攻撃力に依存しているのでソード系アイテムや、クリティカル系のグローブアイテムを装備することで上がります。基本的にはメインキャリーのアイテムを優先しても問題ありません。
高ステータスのジン
- 攻撃力:90
- 2位で70(シャコ・イレリアなど)
- スキル倍率:244%
- 同コストのイレリアが150%
ジンの特徴
- 攻撃速度は上がらない
- 攻撃4回ごとにスキル発動
ジンはアイテムを装備しなくても高いステータスによって敵をキルすることが可能です。しかし、攻撃速度を全て自身の攻撃力に変換するので、攻撃速度は一切上がりません。この制約があるため、敵の数をどんどん減らしていけるというようにはなりにくいのが難点で、ジン1体のダメージに頼りすぎてしまうのは危険です。
必要なシナジー
- 2スナイパー
- アッシュ
- ケイトリン
- 2セレスティアル
- アッシュ
- ルル・カサディン
ジンはスナイパーシナジーがあれば十分です。ジンはサブキャリーのため、味方全体に恩恵のあるセレスティアルを編成しておくとメインキャリーを含めてジン自身にも恩恵があります。
3ダークスターという手もあるのですが、今現在のメタでは物足りなく感じます。
レジェンダリーユニットへの繋ぎとして使う
ジンはデモリッショニストスナイパー構成ではガンクプランクという優秀な5コストユニットと同時に使われることが多いです。

慣れるまで難しい
ファスト8は慣れが必要で、TFTを始めたばかりのプレイヤーの中には苦手な方も多いかと思います。試合中にどこを目指すか考えるので、混乱してしまうかもしれません。
しかし、この戦法は慣れてくると有効な戦略となりえます。ショップの運とドロップの運をスノーボールして得られたゴールドとHPでカバーすることが可能です。